ニチレイロジグループ ロジスティクス・ネットワーク

社会課題への取り組み

ADDRESSING SOCIAL ISSUES

時代に求められる
新しい低温物流ネットワークの実現

当社は社会インフラである食品物流を担う企業としての責任を果たすため、事業活動を通じた社会課題の解決に積極的に取り組んでいます。
多様なステークホルダーと連携しながら、卓越したロジスティクスを創造しつづけます。

持続可能な物流

当社は低温物流のプロフェッショナルとして、先進的な技術や発想を用いて、企業の垣根を越えた持続可能なサプライチェーン構築に貢献します。

食品メーカー様の垣根を超えた
物流共同化

共同化の企画立案・運営・継続改善

近年、多くの食品メーカー様が物流課題を抱える中、サプライチェーン全体で最適化を目指して企業の垣根を越えた共同保管・共同配送の取り組みが進んでいます。
こうした連携を支援するため、当社では物流の専門家として各社の方針を理解しながら、利害関係の調整や計画立案、運営、継続的な改善までコーディネートを行っています。

共同保管・共同配送の結果、トラック稼働率の改善、物流コストやCO2排出量の削減といった成果を達成するとともに、煩雑な物流オペレーションからの解放による業務負荷軽減も実現しました。
今後も食品業界の持続可能な物流ネットワークの構築に向け、サポートを続けていきます。

受賞歴

【中四国エリアでの冷凍食品メーカー3社物流共同化】
☆日本物流団体連合会第9回物流環境大賞 特別賞
☆日本ロジスティクスシステム協会 第27回ロジスティクス大賞 奨励賞

業種横断的な協力による物流改善

需要予測システムを用いた改善

ドライバー不足や環境負荷低減といった物流課題に対し、お客様へのサービス品質を維持しながら、店舗と物流の双方にとって持続可能なサプライチェーンを構築することが不可欠です。
この認識のもと、当社では小売業の株式会社ウオロク様、システム開発の株式会社シノプス様と協働し、需要予測技術を活用した物流改善に取り組みました。

3社が連携し、配送回転率や積載率など様々なデータを分析して改善点を洗い出したのち、需要予測技術を駆使してリードタイムを延長する施策を実施しました。
その効果として、店舗運営に支障をきたすことなく配送車両の削減とCO2排出量削減を実現しました。

受賞歴

【需要予測型自動発注システムを活用したリードタイム延長によるCO2削減】
☆第25回物流環境大賞 特別賞

ドライバー不足・
労働環境改善への取り組み

次世代輸配送システム「SULS(サルス)」

トラックドライバー不足や長時間労働問題による「運べなくなるリスク」を解決するため、当社では次世代輸配送システム「SULS」により新たな低温物流の輸配送基盤を構築しています。

「SULS」はトラクター部分を切り離せる低温トレーラーを活用して、中継折り返し運転を実現する仕組みです。
拠点にあらかじめ荷積みが完了したトレーラーを用意しておくことで、車両到着後に入れ替えてすぐに次の目的地に出発できます。
これにより、ドライバーの荷積み・荷下ろし時間が短縮されることに加え、1回の輸送量を増やしてトラックの稼働台数を減らすことにより環境負荷低減に貢献します。
詳しくは事業紹介ページ「SULS」も参照

受賞歴

【次世代輸配送システム「SULS」を活用したCO2削減】
☆第25回物流環境大賞 特別賞

新たな低温物流ネットワークの構築

食品メーカー様の納品を効率化
「NL+LiNk(エヌエルリンク)」

リテール事業において、従来は食品メーカー様が複数の物流センターに商品を納品する必要があり、大きな負担となっていました。
そこで当社は、1カ所への納品のみで、その他の拠点には当社がお届けする、新たな低温物流ネットワーク「NL+LiNk」を構築しました。
輸送コストの削減のみならず、これまでお届けの難しかった地域への進出に向けてもご活用いただけます。

現在は東北エリアを中心に展開しており、今後は対象エリアを順次全国に広げる予定です。
詳しくは事業紹介ページ「NL+LiNk」を参照

東北物流みらい研究会

「東北物流みらい研究会」は、東北エリアで展開する小売・物流企業15社が参加し、物流業界を取り巻く2024年問題や脱炭素といった課題を共有、改善していくことを目的として、2024年9月に発足しました。
ロジスティクス・ネットワークも発足以来参画し、新たな東北物流ネットワークの構築に向けた検討を行っています。

環境にやさしい物流

社会の一員として、脱炭素社会の実現に向けた様々な環境対策を実施し、地球環境にやさしい低温物流を目指しています。

モーダルシフトの推進

鉄道・船舶を活用した輸送

環境への負荷を減らしつつ、安定した輸送インフラを確保するために、モーダルシフトを推進しています。
2003年からは鉄道によるコンテナ輸送を、2005年からはフェリー輸送を開始しました。
この取り組みにより、二酸化炭素の排出量を削減し、ドライバー不足の問題にも対応しています。

また、当社独自の取り組みとして、コンテナを活用した中継輸送や複数の荷主を混載した共同輸送を行っています。
さらに需要予測に基づいた物量調整を行いながら、コンテナ・フェリーの安定した運用を実現しています。

受賞歴

【幹線輸送におけるコンテナ・フェリー活用による各種モーダルシフトの取り組み】
☆第14回モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度 大賞【3PLがコーディネートした31フィート冷凍コンテナの活用】
☆第22回物流環境大賞 特別賞

EVトラックの導入

業界に先駆けた
冷蔵・冷凍EVトラックの実用化

当社は2023年より、冷蔵・冷凍EVトラックを導入しています。
日本ではまだ実例の少ない冷蔵・冷凍 EVトラックを首都圏での配送に活用することで、知見の積み上げを図るとともに、CO2排出量の削減を実現しました。

受賞歴

【CO2排出量削減による環境負荷逓減を目的としたEVトラックの導入】
☆第24回物流環境大賞 特別賞

物流センターにおける環境負荷低減

自然冷媒の導入・省エネ対策

当社では物流センターの環境対策の一環として、自然冷媒を用いた冷凍設備の導入を推進しています。
2024年度までにニチレイロジグループ全体で自社設備の6割以上で自然冷媒化を実現しています。今後も順次、設備の更新を行っていきます。

また、LED照明や高効率変圧機の導入、太陽光発電の拡充にも取り組み、物流センターの環境負荷低減を進めていきます。

変革と創造に挑戦できる組織づくり

時代に対応した低温物流を実現するためには挑戦できる組織づくりが不可欠と考え、当社では多様な人財が活躍できる環境を整えています。

多様な人財が活躍できる組織づくり

ダイバーシティ施策の推進

当社は、多様な人財が共に成長し、活躍できる組織を目指しています。
柔軟な働き方の導入や、調査結果に基づく従業員エンゲージメントの向上施策の実施により、働きやすい環境を提供しています。
また、多様な価値観を運営に取り入れるとともに、個々のキャリアを支援するプログラムも展開しています。
これらの取り組みを通じて、事業にかかわるすべての人が、最大限に能力を発揮できる環境を整えています。

【施策の例】

働きやすい環境づくり
従業員エンゲージメントスコアの向上
男性育休取得の推進
連続有給休暇取得の推進(ほっとウィーク)
多様な人財の運営参画
1on1ミーティングの導入
女性役職・管理職の育成
キャリアアップ機会の提供
ロジネット独自の研修プログラムの実施(ロジスクール)
社内公募制度の導入
DX人財の育成

作業省人化・省力化への取り組み

先端技術の実務検証

作業の効率化と負荷削減に寄与する先端技術の検証を目的とし、品川物流センター内に「ニチレイロジグループR&Dセンター」を開設しました。
このセンターでは、低温環境下での一連の作業における技術検証が可能です。
自動フォークリフトやパレット搬送機など最新の自動化機器の研究に加え、既存の機器やシステムとの連携についても検証を進め、人と機械がベストミックスした低温物流の実現を目指しています。

業務標準化への取り組み

デジタル機器やRPAの活用

労働力不足の時代に対応するため、当社では個人のスキルに依存せずに質の高い業務を遂行できるよう、効率化と品質向上を両立させる業務標準化を推進しています。

構内作業ではタブレットなどのデジタル機器を活用し、これまで熟練者に頼っていた作業の標準化を進め、経験の少ない作業者でも安定したパフォーマンスを発揮できる環境を整えました。
また、事務作業においてもOCRとRPAを組み合わせた自動化により、オーダーの手入力作業時間を大幅に短縮し、作業効率の向上と同時に入力ミスの削減を実現しています。